- 中学受験を前提とした、よく似た表紙の2冊。売れているからパクリ?
- 「伸ばし方」「伸ばす習慣」。内容の違いはタイトルに表れる。
- 子どもへの指導のノウハウが前者、親の心構えが後者。2冊買うなら「たすき掛け」。
私が住む湾岸地区は中学受験が盛んなエリアです。本屋では、結構目立つところにおいてあるこの2冊を比べてみました。
レビュー:富永雄輔著「女の子の学力の伸ばし方」(ダイヤモンド社)
レビュー:安浪京子著「中学受験 女の子を伸ばす親の習慣」(青春出版社)
よく似た表紙とタイトル。値段(1500円)まで一緒です。それぞれ「男の子」編もあります。
ダイヤモンド社の「伸ばし方」が2018年12月と先行して出ていますので、売れ行きがいいのをみた青春出版社が、カリスマ家庭教師の安浪先生をひっぱってきて「親の習慣」を作ったのかなと思います。こちらは2019年8月発刊です。
両方とも前提としているのは、中学受験を検討している小学新入生〜中学年の親御さん向けという点。
違いはどこにあるかというと、タイトルによく表れていると思います。
ざっくり仕分けると、
(伸ばし方)は学力を伸ばすために親が子どもに何をさせるか、です。
(親の習慣)は子どもの学力を伸ばすため親自身がなにをするか、です。
微妙な違いですが。
内容の違いは、
(伸ばし方)は細かいところまでマニュアル的です。
(親の習慣)は生活習慣などの広い範囲を含みます。
そして、
(伸ばし方)のエピソードは実践的ですが、ちょっと塾の自慢が入ります。
(親の習慣)は家庭教師先の子どものエピソードが読みやすいですが、万人向けではありません。
学習塾の代表とカリスマ家庭教師(元塾講師)、富永氏が男性で安浪氏が女性という違いも見えます。
男親からすると、高学年女子のココロとカラダの変化に踏み込んでいる安浪氏の本は「へー」と思うことがありますが、こういうケアはママに頼るしかありません。
私が愛読しているブログ
blog.livedoor.jp
や、
edua.asahi.com
の連載をみると、お嬢さんと父親の関係の難しさを覚悟させられます(汗)
今だけですね。「パパー!」と甘えてもらえるのは。
なお、2冊ともそれぞれ「男の子」編があります。
これらも読みましたが、中身はそれぞれ「女の子」編と共通部分があります。
みなさんも読み比べると「なーんだ、男女で使い回しているな」と思うでしょう。
もし、男女それぞれの子供がいる親が「男の子」「女の子」の2冊とも欲しいと思ったら。たすき掛けがオススメです。例えば、長男向けに富永氏の「男の子」を買い、長女向けには安浪氏の「女の子」を読む、といった具合です。
私は、小学生の学力を伸ばすノウハウにおいては、性別よりも性格の差の方を重視したほうがいいと思っています。
我が家の姉弟を見ていて、性差よりも性格の差が断然、大きいからです。
長男はその辺の女の子よりも読書大好き乙女ですし、長女の爆発的な集中力&飽きっぽさは男の子っぽいです。「女の子」編で長男に使えるものもあれば、「男の子」編を長女にあてはめるケースもありそうです。
最後に身もふたもないこと書いちゃいますが、従来なら「子どもの学力を伸ばし方」という1冊の本で出していたものを、「男の子」「女の子」の2冊に分ければ売れると編集者が思いついた、ということでしょうね。
もちろんそれぞれ、内容は面白いです。
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